ホームページに戻る
短歌2016
短歌の番号をクリックすると、短歌絵葉書が表示されます。
絵葉書をクリックすると、このページの元の位置に戻ります。
(絵葉書が未完成のものは表示されません。)
1601 |
三拍に一拍休む不整脈
チャイコフスキーのワルツの如し |
|
|
NHK短歌(2016年1月号掲載)
佳作 題:休む 選者:染野太朗氏
|
1602
|
行先に迷ひしときは海へ行く
地球の丸み感ずるために |
|
|
平成27年度NHK全国短歌大会(入選作品集掲載)
入選 選者:多数
|
1603 |
角ごとに防犯カメラの監視受け
負け犬のやうに街を歩めり |
|
|
NHK短歌(2016年3月号掲載)
佳作 題:勝つまたは負ける 選者:染野太朗氏
|
1604 |
山際のメガソーラーに光射して
水面かがやく棚田の如し |
|
|
角川歌壇(月刊「短歌」2016年3月号掲載)
佳作(同時選)題:自由 選者:楠田立身氏,中川佐知子氏
|
1605 |
「目覚めよ」と白雪姫の髪を撫でし
少年の日の胸のときめき |
|
|
角川短歌「題詠」(月刊「短歌」2016年4月号掲載)
入選 題:雪 選者:小見山輝氏
|
1606 |
「平和」とはまことに都合よき言葉
戦争の枕詞にもなる
|
|
|
朝日歌壇(2016年4月25日朝日新聞掲載)
入選 題:自由 選者:永田和宏氏
|
1607 |
「アメリカも満月なの」と孫に問はれ
メジャーリーグのナイターを見る |
|
|
角川歌壇(月刊「短歌」2016年6月号掲載)
佳作 題:自由 選者:田宮朋子氏
|
1608 |
ピラピラとピラニアのごと
少年の時を蝕む携帯ゲーム |
|
|
東海歌壇(2016年6月9日朝日新聞掲載)
入選 題:自由 選者:加藤治郎氏
|
1609 |
ふるさとを追はれて五年
「悪いこと何かしたか」と被災者つぶやく
|
|
|
NHK短歌(2016年7月号掲載)
佳作 題: ふるさと 選者:坂井修一氏
|
1610 |
スーパーをはしごする妻に付き添ひて
次はアピタの火曜特売 |
|
|
NHK短歌(2016年7月号掲載)
佳作 題:曜日(テーマ) 選者:小島なお氏
|
1611 |
菜の花を画面いっぱいに敷き詰めて
我がガラケイは君を待ちをり |
|
|
角川短歌「題詠」(月刊「短歌」2016年7月号掲載)
入選 題:電話 選者:喜多弘樹氏
選者評:ガラケイにはスマホにない温かさ。菜の花盛りの画面に。
|
1612 |
知恵の輪のやうにハンガー絡ませて
新婚カラスは巣作りをする |
|
|
NHK短歌e-テレ2016年6月5日放映
NHK短歌2016年8月号掲載
入選 題:婚 選者:坂井修一氏
選者評:都会の鴉(からす)は、木の枝ではなく、針金ハンガーで巣作りする。「知恵の輪」の比喩、「絡ませて」の動作など、臨場感がある。「新婚カラス」の初々しさも良い。
|
1613 |
先輩の恋の遍歴聴かされて
初出張は青電車(ブルートレイン) |
|
|
NHK短歌(2016年8月号掲載)
佳作 題:電車 選者:小島なお氏
|
1614 |
茶畑の中を走りて
浮き沈む赤いリボンの麦わら帽子 |
|
|
NHKラジオ「文芸選評・短歌」(2016年8月号掲載)
佳作 題:自由 選者:篠弘氏
|
1615 |
六十年前の乙女のすやすやと
となりに眠る朝月夜(あさづくよ)かな
|
|
|
角川歌壇(月刊「短歌」2016年8月号掲載)
特選 題:自由 選者:伊藤一彦氏
選者評:「六十年前の乙女」とは作者の妻のことであろうと解した。葉書に記されている作者の年齢は七十七歳。六十年前は作者は十七歳だったことになる。いずれにしても隣に眠っている女性が「六十年前の乙女」の面影を身も心も保ち残していると思っている作者の心情がうるわしい。結句の「朝月夜」が生きている。「万葉集」の「朝月夜明けまく惜しみ」(1761)を踏まえているに違いない。
|
1616 |
廃線を歩みつつ想ふ
この線を少年の頃母と旅せり
|
|
|
角川歌壇(月刊「短歌」2016年8月号掲載)
佳作(同時選) 題・自由 選者・秋葉四郎氏・沢口芙美氏
|
1617 |
飛蚊症「慣れれば消える」と医者は言ふ
ありえぬことと思ひつつ消ゆ
|
|
|
NHKラジオ「文芸選評・短歌」(2016年10月号掲載)
佳作 題:自由 選者:篠弘氏
放送:8月25日(木)のNHKラジオ「昼の憩い」の中の「暮らしの文芸」で放送される。弘田三枝子の歌う「砂に消えた涙」とサントラ・オーケストラによる「砂に書いたラヴレター」の曲の後。
「消える」が共通のテーマ。
|
1618 |
ポケットのキーホルダーに鍵九個
区別ができるうちに減らさむ
|
|
|
東海歌壇(2016年9月8日朝日新聞掲載)
入選 題:自由 選者:加藤治郎氏
|
1619 |
散歩中の顔見知りたる飼ひ主に
会釈をすれば犬も尾を振る
|
|
|
朝日歌壇(2016年10月17日朝日新聞掲載)
入選 題:自由 選者:高野公彦氏
|
|
ホームぺージに戻る