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短歌の部屋


短歌2015


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1501 普天間の替はりは辺野古しかないと
いふ人に問ふ 羽田はいかが


朝日歌壇(201519日朝日新聞掲載)

入選 題自由 選者高野公彦氏




1502 あかねさす紫野行き富良野行き
特急スーパーカムイ1号


NHK短歌(2015月号掲載)
佳作 題 行く 選者小島ゆかり氏




1503 初雪のアスタリスクの舞ひ降りて
玉藻刈る
乙女
(こ)の髪に留まりぬ


東海歌壇(2015日朝日新聞掲載)

入選 題自由 選者加藤治郎氏




1504 3D(スリーディー)プリンターより生まれ来む
我がクローンもバッハ好むや


角川公募短歌館(月刊「短歌」2015月号掲載)

佳作 題自由 選者 沖ななも氏




1505 分別の種類増すごと狭まりぬ
厨の中の足の踏み場所


角川公募短歌館(月刊「短歌」2015月号掲載)

佳作 題自由 選者古谷智子氏




1506 アマリアのファドの流るる昼さがり
妻はカフェラテ我エスプレッソ


角川公募短歌館(月刊「短歌」2015月号掲載)

秀逸・佳作(同時選) 題自由
選者大島史洋氏(秀逸)・安田純生氏(佳作)





1507 オリーブと葡萄の(はた)を敷き詰めて
パッチワークのやうなトスカーナ


角川公募短歌館(月刊「短歌」2015月号掲載)

佳作 題自由 選者森山晴美氏




1508 憲法が守りてくれし我が人生、
(う)たざりき撃たれざりけり


朝日歌壇(201522日朝日新聞掲載)

入選一席 題自由 選者高野公彦氏




1509 虫たちの少なくなりて
耳かきの刷毛もて野菜の受粉手伝ふ


角川公募短歌館(月刊「短歌」2015月号掲載)

佳作 題自由 選者伊藤一彦氏




1510 校庭をはだしで走る子等のため
夕影を背に小石拾ひぬ


角川短歌「題詠」(月刊「短歌」2015月号掲載)

入選 題背 選者御供平佶氏

選者評校庭で拾う小石も夕陽の影を引いている。




1511 カウンターにショットグラスを走らせて
「荒野の決闘」の真似をしてみる


NHK短歌(2015月号掲載)

佳作 題 ガラス 選者佐佐木幸綱氏




1512 濁り酒飲みてベリーダンス見て
イスタンブールの夜ぞ更けにける


角川公募短歌館(月刊「短歌」201510月号掲載)

佳作 題自由 選者加藤治郎氏




1513 薬代支払ひてのち
四枚の野口英世の向きを揃へつ


NHK短歌(2015年10月11日Eテレ放映)

特選一席 :薬 選者染野太朗

染野太朗氏評:薬の代金を支払うという場面だからこそ改めて、千円札の肖像で医学者である野口英世に思いが及んだのでしょう。簡潔な描写の中に深い余情があります。






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