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短歌2010
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1001 |
早瀬よりあがりし子等は
大石にからだはりつけとかげとなりぬ
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NHK短歌(2010年5月16日教育テレビ放映) 特選二席 題:身体(テーマ) 選者:東直子氏
選者評:「とかげとなりぬ」という強い表現が効果的。大石の上で子どもが化身していくようで、その野性味が浮き彫りになった。様子が生き生きと目に浮かぶ。
桜井和空「和の空間」評:遠目から「とかげのよう」に見える状態を「とかげの如く」ではなく「とかげとなりぬ」と表現したところが秀逸。とかげのようにくねくねした柔らかい細身の身体の視覚的感触が生々しく伝わってくるからである。また、「貼り付け」という表現がうまいし、さらに、からだ以降を全て平仮名表記していることでも比喩効果が高まって、とかげっぽさが強調された。
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1002 |
悪性の宣告受けし夏の午後
緑ひときは輝きて見ゆ
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東海歌壇(2010年8月31日朝日新聞掲載) 入選 題:自由 選者・岡井隆氏 選者評:深刻な状況と輝く木々の緑の対照だ。
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1003 |
トランクに石灰詰めて
セールスに歩く賢治は「雨ニモマケズ」 |
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NHK短歌(2010年9月号掲載)
佳作 題:人名(テーマ) 選者:加藤治郎氏
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1004 |
最終の急行「能登」の少年は
夜明けの空の色を問ひけり |
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平成22年度NHK全国短歌大会
入選 題:明 選者:多数
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